以前このブログでご紹介した、韓国でたった1羽のハシビロコウ「ビル」君。覚えていらっしゃいますか?
そのビル君に、思わず笑顔になってしまうニュースが届きました。2026年10月、ビル君が暮らす韓国・泗川(サチョン)市が、なんとビル君を市の「名誉広報大使」に任命したんです。
人ではなく、ハシビロコウが市の大使に……! 今回は、そんな心温まるニュースの中身と、泗川市がビル君を大切にしている理由を、ハシビロコウ好きの目線でゆっくりご紹介しますね。
「ビル君って誰?」という方は、先にアラマルアクアリウムとビル君の紹介記事を読んでいただくと、より楽しめると思います。
ビル君、泗川市の名誉広報大使になりました
泗川市の発表によると、任命式が行われたのは2026年10月19日の午後。場所は、なんと市長室でした。
ニュースのポイント
- いつ:2026年10月19日(月)午後2時
- どこで:泗川市の市長室
- だれが:アラマルアクアリウムのハシビロコウ「ビル」君
- なにに:泗川市の名誉広報大使
本人(本鳥?)の代わりに、パネルとぬいぐるみが出席
とはいえ、ビル君が市長室まで歩いて行ったわけではありません(さすがに、ですよね)。委嘱状は、アクアリウムのすぐ隣にある観覧車「サチョンアイ」の代表の方が、ビル君に代わって受け取りました。
市が公開した写真を見ると、市長さんたちがビル君の等身大パネルとぬいぐるみを囲んで、委嘱状を手に記念撮影。真面目な任命式なのに、どこかほのぼのとした雰囲気で、見ているこちらまで顔がほころんでしまいます。

選ばれた理由は「韓国でたった1羽」だから
任命の理由として挙げられたのは、あの独特なクチバシと、恐竜を思わせる堂々とした姿。そして何より、韓国で展示されているハシビロコウはビル君ただ1羽という特別さです。

地元の新聞によると、ビル君は韓国に来るまでに4年もの歳月がかかったそうで、今ではアラマルアクアリウムを代表する人気者。市長さんも「ビル君の特別な魅力が、泗川を知ってもらう新しいきっかけになれば」と期待を寄せています。
そもそも「名誉広報大使」ってどんなお仕事?
韓国では、自治体が街の魅力を伝えるために「広報大使」を任命するのは、よくあることなんです。たとえば国の観光PRの大使には、BTSや俳優のパク・ボゴムさんといった、日本でもおなじみのスターたちが選ばれてきました。
つまり広報大使は、本来なら芸能人や地元の有名人が務める「人のための役職」。そこに今回、ハシビロコウのビル君が選ばれたというわけです。地元紙も「人ではなく動物が名誉広報大使に委嘱されるのは初めて」と伝えています。
日本でいえば、和歌山電鐵・貴志駅の三毛猫「たま駅長」を思い出す方も多いのではないでしょうか。たま駅長が駅の、そして町の人気者になったように、ビル君も泗川の“顔”として、たくさんの人を呼び寄せてくれるかもしれませんね。
泗川市がハシビロコウを大切にする理由
実は、泗川市とハシビロコウのご縁は、今回が初めてではないんです。
市の観光キャラクターにもハシビロコウが
泗川市には「トアと仲間たち」という観光キャラクターがいます。宇宙飛行士を夢見る男の子「トア」を中心にした4体の仲間たちで、そのうちの1体が、アラマルアクアリウムの“恐竜鳥”ハシビロコウ「シュシュ」。ハシビロコウは、ずっと前から街のキャラクターとして愛されていたんですね。
アラマルアクアリウムは街の自慢の観光地
ビル君が暮らすアラマルアクアリウムは、2021年にオープンした、慶尚南道でただひとつの大型水族館。すぐそばの海を渡るケーブルカーとあわせて、韓国観光公社の「韓国観光100選(2025〜2026)」にも選ばれた、泗川市自慢の観光スポットです。
キャラクターのモデルになり、人気観光地のスターでもあるビル君。今回の大使任命は、街のみんなに愛されてきたビル君への、ちょっとしたご褒美のようにも感じられます。
大使になったビル君に、会いに行ってみませんか?
アラマルアクアリウムは、釜山から足を延ばして行ける距離にあります。ビル君が韓国に来たばかりの頃、ごはんを食べなくなってしまった危機を、飼育員さんの深い愛情で乗り越えたエピソードは、思わず胸が熱くなりますよ。海を渡るケーブルカーでの行き方や料金、周辺の見どころとあわせて、こちらの記事にまとめています。

広報大使ビル君の、これからのお仕事
泗川市はこれから、ビル君が主役のショート動画やリールを作って、SNSなどで発信していく予定だそうです。大使としてのお仕事は、主にSNSでの広報活動になりそうですね。
それにしても、「動かない鳥」として有名なハシビロコウが、ショート動画でどんなふうに街をPRしてくれるのでしょう。じーっと立っているだけの動画でも、ファンとしては何度でも見てしまいそうです(笑)。
アラマルアクアリウムの公式Instagram(@aramaru.aquarium)では、すでにビル君の姿を見ることができます。フォローしておけば、大使としての活躍をいち早く見守れますよ。
「ハシビロコウ大国」日本から見ると
韓国のハシビロコウは、ビル君1羽だけ。一方の日本では、8つの施設で15羽ものハシビロコウに会うことができます。日本以外でハシビロコウを飼育している施設は、世界中を見渡してもわずか11施設ほど。こうして比べてみると、私たちはとても恵まれた「ハシビロコウ大国」に暮らしているんですね。
日本の動物園でも、ハシビロコウはグッズやイベントの主役になる人気者です。でも、街の「大使」にまでなったという話は、管理人はまだ聞いたことがありません。たった1羽だからこそ、街ぐるみで大切にされているビル君。同じハシビロコウ好きとして、なんだか誇らしい気持ちになりました。
まとめ:次の韓国旅行は、大使ビル君に会いに
- 2026年10月19日、アラマルアクアリウムのビル君が泗川市の名誉広報大使に任命されました
- ふつうは芸能人などが務める役職を、韓国でたった1羽のハシビロコウが任されました
- 泗川市では観光キャラクターにもハシビロコウが登場するなど、もともと街ぐるみで愛されてきた存在です
グルメにショッピング、と楽しみの多い韓国旅行。少しだけ足を延ばして、海辺の街で暮らす“大使”ビル君に、ご挨拶に行ってみてはいかがでしょうか。きっと、あの鋭いまなざしで、じっと迎えてくれるはずです。
まずは日本でハシビロコウに会いたい方へ
ビル君のニュースを読んで「ハシビロコウに会いたくなった!」という方。日本国内なら、もっと気軽に会いに行けますよ。日本最多の4羽が暮らす上野動物園をはじめ、国内8施設・15羽それぞれの性格や見どころをまとめました。週末のお出かけ先選びに、ぜひどうぞ。

あわせて読みたい:海外で話題になった「その国の1羽」たち
ビル君のように、その国でたった1羽、あるいは初めてやってきたハシビロコウたちは、海外でも大切にされ、話題になっています。気になる子がいたら、ぜひ会いに行ってみてくださいね。
シンガポール:毎日のルーティンを大切にする、マイペースな「Zane」。日本から一番行きやすい海外のハシビロコウかもしれません。

インド:一般非公開の施設で暮らす1羽が、お腹の釣り針を乗り越えた、ハラハラの救出劇。

ロシア:寒さの厳しいモスクワに、ロシア初のハシビロコウが。VIP待遇の暮らしぶりをのぞいてみましょう。

参考:泗川市 報道資料(2026年10月19日)、경남일보(2026年10月)、더팩트(2024年6月)、MTN(2025年7月)
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