息子に「一生モノの体験」を!と思い立ち、今年の夏休みは大自然と動物を巡る親子2人旅でガラパゴス諸島へ行ってきました。
今回はその道中、乗り継ぎで立ち寄ったヒューストンでのエピソードと、ガラパゴスで出会った鳥たちの少しマニアックな「進化のすれ違い」についてお話ししたいと思います。地球の裏側に行っても、ついついあの「大きなクチバシ」の影を探してしまう鳥好きの皆さま、ぜひお付き合いください!
ヒューストンで恐竜の熱狂からアフリカの湿地帯へ
乗り継ぎのヒューストンでは、少し時間があったので「ヒューストン自然科学博物館(Houston Museum of Natural Science)」へ足を運びました。
ここは化石の展示が本当に凄まじく、大迫力のティラノサウルスやトリケラトプスの骨格標本がずらり。あまりの迫力に、親子そろって大興奮!無我夢中でシャッターを切りまくりました。


恐竜エリアを大満喫した後、2階にあるアフリカゾーンへ向かってみると……そこには「西アフリカの湿地帯」を見事に再現した壮大なジオラマが広がっていました。
巨大なアフリカゾウを中心に、カンムリヅルやアフリカハゲコウの姿まで精巧に展示されています。
……しかし、ここで私の「ハシビロコウセンサー」が激しく反応しつつも、あるジレンマに襲われました。
「ここに、ハシビロコウがいて欲しいのに……!」
たまらず、近くでライオンやシマウマの足の標本を触らせてくれていた親切な係員さんに、「Shoebillって知ってる?」と話しかけてみました。しかし、残念ながら全く通じず(笑)。
日本ではあんなに熱狂的な人気でグッズもたくさんあるハシビロコウですが、海外ではまだまだ知る人ぞ知る存在なのだと、少し切なくもリアルな知名度を実感した瞬間でした。




海外のハシビロコウ事情
実はヒューストン動物園、過去には2羽のハシビロコウが飼育されていて、現地のニュースにも取り上げられるほどの人気者だったんです。1羽が亡くなった後、もう1羽はダラスへ移動してしまったため、残念ながら今回は動物園には立ち寄らず、ミュージアムショップでもハシビロコウグッズには出会えませんでした。 日本ではアイドル的な存在のハシビロコウですが、海外旅行の際に立ち寄れる世界のハシビロコウ飼育施設については、こちらの記事でまとめています。

ガラパゴスで出会った「親戚」と、進化のすれ違い
さて、ヒューストンを後にして、いよいよ本来の目的地・ガラパゴス諸島へ!
ここはさすがにハシビロコウとは無縁の地……と思っていたのですが、プエルトアヨラの魚市場周辺で思わぬ出会いがありました。「ガラパゴスカッショクペリカン(Galapagos Brown Pelican)」です。





コンクリートの上にどっしりと座り込む丸みを帯びたフォルムや、長い首を器用に曲げて念入りに毛繕いをする仕草。それらをじっと眺めていると、強烈な「ハシビロみ」を感じてしまったのです。
さらにガラパゴスでは、アオアシカツオドリやグンカンドリといった魅力的な鳥たちもカメラのレンズに収めることができました。


実はこの鳥たち、昔はペリカン目だったのですが、現在は「カツオドリ目」として独立しています。そして、彼らが抜けた後のペリカン目に、入れ替わりでコウノトリの仲間からやってきたのが、我らがハシビロコウなのです。
地球の裏側で、カツオドリたちとハシビロコウの「進化のすれ違い」を目の当たりにしたような気がして、鳥好きとしてはたまらない、静かな感動を覚えました。
やっぱりハシビロコウはペリカンだった?
ペリカンの仕草に「ハシビロみ」を感じたのも、カツオドリたちとの入れ替わり劇も、近年のDNA研究による分類のアップデートがあってこそ。鳥の進化の歴史は本当にドラマチックで驚きの連続ですね。 好奇心の高いファンの方や、夏休みの自由研究のネタを探しているキッズに向けて、ハシビロコウの分類の歴史はこちらで詳しく解説しています。

おわりに
恐竜の化石に圧倒されたヒューストンから始まり、独自の進化を遂げた鳥たちが暮らすガラパゴスへ。息子との「一生モノの体験」を探す旅でしたが、全く違う生き物たちを見ながらも、どこかで「進化の不思議」や「ハシビロコウのルーツ」に思いを馳せてしまう。そんな、視点が尽きない旅となりました。
いつか世界中で「Shoebill」の名前が当たり前のように通じる日が来るといいな、と願いつつ、ハシビロコウの情報を発信していきたいと思います。次回の更新もお楽しみに!
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