皆さんは、東京・上野の国立科学博物館(科博)に、ハシビロコウの剥製標本があるのをご存知でしょうか?
2024年11月に開催された特別展「鳥」で大注目を集めたこの標本ですが、実はどこかから借りてきたものではなく、科博が自前で所蔵(コレクション)している貴重な「本剥製標本」なんです。
普段はバックヤード(筑波の収蔵庫など)に大切に保管されているため常に見られるわけではありませんが、今回はこの科博が誇るハシビロコウ剥製の魅力と、そこから広がる最新の鳥類の世界、そして上野だからこそできる最高の「ハシゴ旅」について語ります!
国立科学博物館のバックヤードに眠る「ハシビロコウ剥製」の価値
特別展の会場で、お馴染みの鋭い眼光と圧倒的な存在感を放っていたハシビロコウ。
展示されていた解説パネルを見ると、しっかり「所蔵:国立科学博物館」の文字が。あの見事なハシビロコウが「上野の科博の持ち物」だと思うと、なんだか上野という場所にますます縁を感じて親近感が湧いてきますよね。
この展示で特にファンの間で唸らされたのが、その「レイアウト」でした。 ハシビロコウの手前には、綺麗なピンク色のモモイロペリカンの標本が配置されていたのです。
かつてはコウノトリに近い仲間(コウノトリ目)と考えられていたハシビロコウですが、現代のDNA解析によって、実は「ペリカン目」に属することが分かっています。 「ほら、僕たちは見た目は全然違うけれど、ゲノムで見るとこんなに近所なんだよ」と語りかけてくるような科博こだわりの配置に、思わずニヤリとしてしまいました。



「ハシビロガモ」という他人の空似
会場にはもう一種、名前に「ハシビロ」を冠する鳥がいました。それが「ハシビロガモ」です。 「嘴(ハシ)が広い(ヒロ)」という特徴が共通しているため名前はそっくりですが、こちらは「カモ目カモ科」。ゲノムの系統樹で見ると、ハシビロコウとは全く違うグループに属しています。
まさに“名前だけの他人の空似”ですが、ハシビロコウの恐竜のような迫力と、ハシビロガモのどこかユーモラスなクチバシの対比を同じ空間で楽しめるのも、博物館の標本展示ならではの贅沢なポイントでした。


上野だからこそできる「博物館×動物園」ハシゴ旅のススメ
今回の展示を訪れて改めて感じたのは、上野という街のハシビロコウ熱の高さです。 科学博物館で最新の科学に基づいたハシビロコウの標本をじっくり勉強した後は、そのまま歩いてすぐの「上野動物園(西園)」へ向かうのが最高のルート!
午前中に科博で「ペリカン目なんだな……」と頭で理解し、午後に動物園で「今日も動かないな……」と生のハシビロコウを五感で堪能する。ハシビロコウファンにとって、これ以上ない贅沢な「ハシゴ旅」が上野では実現します。
皆さんもぜひ、標本(博物館)と生体(動物園)の両方から、ハシビロコウの深すぎる魅力にどっぷり浸かってみてください。
おうちでの「鳥活」に!元上野動物園長が明かす鳥の秘密
上野でのハシコウ巡りを終えて、もっと鳥たちのディープな世界に浸りたくなった方に、ぜひ読んでほしい一冊があります。
それが、元上野動物園の園長である小宮輝之さんが監修された『眠れなくなるほど面白い 図解 鳥の話』です。
まさに上野動物園のトップだった方が、あらゆる鳥の生態や驚きのトリビアを可愛い図解とともに解説してくれている本です。
私たちが子供の頃に習った「鳥の常識」は、現代の科学(ゲノム解析や化石発掘技術)の進歩によって劇的にアップデートされています。「鳥類は、絶滅を免れて生き残った恐竜そのものである」という現代の図鑑に載っているような最新の世界観から、思わず「へぇ!」と声が出る雑学まで網羅されていて、大人が読んでもワクワクが止まらなくなります。
おわりに:やっぱり上野はハシビロコウの聖地
常設展示ではありませんが、2024年の鳥展で「科学の視点」から見たハシビロコウの衝撃は、今でも上野を訪れるたびに思い出されます。
国立科学博物館に眠る貴重な剥製標本と、上野動物園で力強く(そして静かに)生きるハシビロコウたち。この2つが目と鼻の先にある上野は、やっぱりファンにとって特別な聖地だなと改めて実感します。
ぜひ皆さんも、次に上野へ行く際は「ペリカン目」「恐竜の子孫」という最新のロマンを胸に、彼らに会いに行ってみてください。きっといつもとは一味違う、ディープな魅力が見えてくるはずです!

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