こんにちは!「となりのハシビロコウ」管理人です。
今回は、2025年9月27日に高知県立のいち動物公園で開催された「第2回ハシビロコウシンポジウム」の様子を、現地での熱気そのままにお届けします!
実は私、今回のシンポジウム参加を絶好の口実(笑)にして、人生で初めて高知県にやってきました! はるばる高知まで足を延ばす価値が十二分にある、本当に濃密な一日になりました。

午前中は、念願だった初めての「のいち動物公園」のエントランスをくぐり、まずは園内を満喫。もちろん、お目当てであるのいちのハシビロコウ「ささ」と「カシ」の姿もじっくりと眺めてきました!


▼二羽のそれぞれの個体紹介はこちら
生で見る二羽の魅力にすっかり癒やされたところで、午後からはいよいよお待ちかねのシンポジウム会場へと向かいます。
会場の案内板やスケジュールを見るだけで、胸の高鳴りが止まりません!

いざ会場へ!リピーターだらけの熱い空間

こちらが当日配布されたシンポジウムのパンフレットです。
記念すべき「第1回」は神戸(神戸どうぶつ王国)で開催されたこのシンポジウム。今回の第2回は舞台を高知に移しての開催となりましたが、木村園長(のいち動物公園)のオープニングトークで驚きの事実が明かされました。
なんと、参加者の約7割が第1回(神戸)にも参加していたリピーターなのだそうです!全国のハシビロコウファンのフットワークの軽さと、ハシビロコウ愛の熱量の高さをひしひしと感じるスタートでした。


会場内には、現在日本でハシビロコウを飼育している7施設15羽がひと目で分かる「ハシビロコウMAP」のパネル展示などもあり、開演前から気分を盛り上げてくれます。
なお、スクリーンにも注意書きがあった通り、講演中は動画や写真の撮影は一切禁止でした。だからこそ、参加者全員が目の前の発表に全集中する、独特の熱気と一体感に包まれていたように思います。
ここからは、各園の講演で個人的に特に印象に残ったエピソードをピックアップしてご紹介します!
🕊️ のいち動物公園:シュールで微笑ましい「お見合い」の裏側
- 名前の由来: 「ささ」と「とと」の名前は、実は「土佐(とさ)」から取られているという、地元愛あふれるエピソードにほっこり。
- 繁殖に向けた同居訓練: オスの「カシ」とメスの「ささ」の同居関係の変化について発表がありました。お互いが攻撃しないように慎重に距離を縮めつつも、「危なくなったら人間が箒(ほうき)で押さえる!」という絶妙にアナログでシュールな対策には、思わず会場でも笑いが起きていました。
🌍 ごかつら池どうぶつパーク:ハシビロコウ不在でも光る「保全」への情熱
- グローバルな取り組み: 園にはハシビロコウがいない状態での登壇でしたが、JICAと連携し、ウガンダのUWEC(ウガンダ野生動物教育センター)で生息域外保全に深く関与されている素晴らしい発表でした。
- 未来への期待: 「保護された個体は野生に戻すのがベストだが、それが難しい場合は日本への受け入れも…」というお話は、今後の日本のハシビロコウ飼育の未来に明るい期待を持たせてくれるものでした。
🚢 神戸どうぶつ王国:コンゴからの長旅と、慎重な顔合わせ
- 新個体の特徴: 新しくコンゴから迎えた「サカラ」と「クラル」。サカラは体が大きく、黄色と黒っぽい嘴、黒っぽい羽が特徴。一方のクラルは比較すると小柄とのことです。
- 輸送と検疫のリアル: 高さ120cm、60×90cmという非常に小さな箱に入れられ、30日間の厳しい検疫を経て日本へ。本当に過酷な旅路を乗り越えてきてくれたことに感謝しかありません。お見合いの際も、いきなり対面させるのではなく「少しずつ目隠しを取っていく」という極めて繊細なプロセスが語られました。
🐟 掛川花鳥園:「ふたば」の健康を支える涙ぐましい努力
- 徹底した栄養管理: 運営管理部の副島さんから、ふたばの飼育についての発表がありました。1日2回、冷凍ニジマスやコイ、アマゴを与えているそうですが、単に魚をあげるだけではありません。なんと、魚のエラの部分にビタミン剤やビオフェルミン、メチオニンなどを仕込んで、ピンポイントで栄養補給をしているとのこと!飼育員さんの細やかな愛情を感じます。
⚖️ 恩賜上野動物園:データに基づく緻密な「飢え」のコントロール
- 環境と給餌の工夫: ハシビロコウ舎は4つに分かれており、鳥たちは屋内外を自由に出入りできる環境が整えられています。
- 休餌日(きゅうじび)の秘密: 主食はコイですが、あえて週に1日「休餌日」を作り、体重をこまめに測りながら意図的に飢えを管理しているそうです。また、季節に合わせて水場の大きさを調整するなど、採食量の季節変動に対応した科学的で緻密な工夫が伺えました。
🔬 岐阜大学:繁殖成功への鍵を握るホルモン研究
- ウンチが語る生理学: 最後の発表は、糞中の性ステロイドホルモン代謝物を追跡する研究についてでした。
- カタールやベルギーの「ペアリ・ダイザ(Pairi Daiza)動物園」での繁殖成功例の紹介もありました。実は個人的に、今後予定している海外出張の際に、このペアリ・ダイザ動物園へ足を運ぶ計画を立てていため、現地の事例をこのシンポジウムの場で聞けたことは非常にタイムリーで胸が熱くなりました。この地道な研究が、日本の飼育下繁殖成功に繋がることを願ってやみません。
まとめ
第2回ハシビロコウシンポジウムは、各園の飼育員さんや研究者の方々の「ハシビロコウへの愛と執念」が詰まった、笑いあり学びありの最高の空間でした。
撮影禁止だったからこそ、参加者全員が目の前の発表に全集中し、熱気あふれる空間が共有できたのだと思います。
今回の学びを胸に、次回の第3回シンポジウムの開催も今から本当に楽しみですね!
▼ 第3回に参加できなかった話はこちら

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