「日本で一番有名な動物園は?」と聞かれたら、多くの人が真っ先に思い浮かべるのが、この恩賜上野動物園ではないでしょうか。
1882年に開園した日本で最も歴史あるこの場所で、今、パンダに代わる「新たな公式キャラクター」として熱い視線を浴びているのがハシビロコウです。2002年に5羽が来園して以来、常に話題の中心であり続け、現在は国内最多の4羽が暮らしています。
今回は、ハシビロコウを愛してやまない筆者が、上野での観察をより深く楽しむためのポイントをまとめました。
【重要なお知らせ:10月23日更新】
ハシビロコウの繁殖に向けた取り組みのため、ハトゥーウェ(♂)とミリー(♀)の2羽は非公開施設へお引越しします。移動日は一度10月26日(月)と発表されましたが、10月23日に延期が発表され、現在は「準備が整い次第」移動(日程未定)となっています。事前の告知がない可能性もあり、移動完了は上野動物園公式Xでお知らせされるとのこと。移動後、展示エリアで会えるのはアサンテ(♀)とサーナ(♀)の2羽となります。

上野動物園の基本情報(2026年10月時点)
- 入園料:一般600円/65歳以上300円/中学生200円(都内在住・在学の中学生は無料)/小学生以下無料
- 開園時間:9:30~17:00(入園は16:00まで)
- 休園日:月曜日(祝日・振替休日・都民の日の場合は翌日)、年末年始(12/29~1/1)
- 電車:ハシビロコウ目当てなら東京メトロ千代田線「根津駅」から徒歩約5分の池之端門が近道。JR上野駅「公園口」から表門までも徒歩約5分
- 車:専用駐車場はないため、周辺のコインパーキングを利用
※料金や時間は変わることがあります。お出かけ前に公式サイトで最新情報をご確認ください。
アクセス:ハシビロコウへ最短で辿り着くために
「上野動物園=上野駅」というイメージが強いですが、ハシビロコウが目的の方は少し注意が必要です。
上野動物園には入口が3つあります。ハシビロコウ舎は池ノ端門から入ってすぐの西園にあり、東京メトロ千代田線の根津駅から行くと生きやすいです。上野駅から行かれる方は表門から入り、ゾウやトラ等がいる東園をゆっくり見てから西園へ回くるのが良いとおもいます…が、ハシビロコウに直行されたい方は弁天門を目指すと早いです!
なお、周辺の駐車場は限られているので、車での移動はオススメしません。ちなみに、どの門から入る場合でも、週末や連休はチケット売り場に行列ができがちです。事前にアソビュー!でスマホチケットを購入しておくと、当日は行列に並ばずスムーズに入園できて便利です!

ハシビロコウ舎の秘密:野生を再現した「環境」のこだわり
上野動物園のハシビロコウ展示場には、彼らが野生のスイッチを入れるための緻密な工夫が施されています。
- 雨季と乾季の再現: 天井の散水機を使い、雨を降らせて池の水位を上げる「雨季」と、水を減らす「乾季」を再現しています。これは単なる演出ではなく、野生に近い環境を作ることで繁殖のきっかけを作るための本格的な試みです。
- 「待ち伏せ」を支える植栽: 西園のエリアは草木が非常に生い茂っています。これは、彼らが本来得意とする「待ち伏せ」ができる環境。また、縄張り意識が強い彼らがお互いの視線を遮り、適度な距離を保てるよう計算されています。
- プライベートが見える室内放飼場: 寒い時期や夜間、彼らがどのように過ごしているかを通路から覗けるエリアもあります。普段は見ることができない「リラックスした姿」を観察できるのも上野の特徴です。



個性豊かな4羽のプロフィール
上野動物園には現在、個性豊かな4羽のハシビロコウが暮らしています。足についているカラーリングの本数と色で見分けましょう!それぞれの特徴を知ると、観察が何倍も楽しくなりますよ!(なお、繁殖プロジェクトのため、近日中にアサンテ♀・サーナ♀の2羽の展示となる予定です。移動日は10月23日に延期が発表され、現在は未定です。)
- アサンテ(メス)
-
- 見分け方: 足に黄色いリングが1本ついています。虹彩(目の色)が黄色く、シュッとした美人さん 。
- 特徴: 凛とした佇まいで、多くのファンを魅了し続けています 。コイを積極的に食べます。
- 生年月日: 2002年1-2月頃、2002年11月12日に上野動物園に来園

少し考え込むような表情のアサンテ (撮影: 2026年5月) 
口を開けたアサンテ (撮影: 2026年5月) あわせて読みたい
ハシビロコウ「アサンテ(♀)」徹底紹介!クチバシの細かな模様と黄色いリングがチャームポイン… 上野動物園で暮らすメスのハシビロコウ「アサンテ」。見分けるポイントは、クチバシの細かな模様と足の黄色いリングです。 今回は、国内で暮らすハシビロコウの個体紹介… - サーナ(メス)
-
- 見分け方: 足に青いリング1本。嘴(くちばし)の黒い斑点が一番少ないです。
- 特徴: 少しおどけたような表情を見せることがありますが、見慣れない人が近づくと威嚇することもある情熱的な一面も。ヘビも食べてしまいます!管理人は、国内のハシビロコウの中で一番の美人さんだと思っています!
- 生年月日: 2002年11月12日に上野動物園に来園

表情が美しいサーナ(撮影: 2026年6月) 
サーナ (撮影: 2026年5月) あわせて読みたい
ハシビロコウ「サーナ(♀)」徹底紹介!白っぽいクチバシと青いリング、性格や歴史を徹底紹介 東京都恩賜上野動物園で暮らす、メスのハシビロコウ「サーナ」。右足の青いリングが目印で、くちばしに模様がないスッキリとしたお顔が特徴です。上野随一の美形とも称されるサーナの性格や見分け方、歴史まで、ハシビロコウファンの管理人が愛を込めて徹底解説します! - ミリー(メス)※繁殖のため近日非公開予定(移動日は延期・未定)
-
- 見分け方:足に緑色のリング1本。4羽の中で最も小柄で愛らしい雰囲気です。
- 特徴: 人に対してはおだやかながら、好奇心旺盛で、他のハシビロコウには縄張り意識を持っているよう
- 生年月日: 不明、2003年8月19日に上野動物園に来園(来園時は推定2歳)

足元で座り込んでいるミリー♀(撮影: 2026年6月) 
羽づくろいをするミリー(撮影: 2026年6月) あわせて読みたい
ハシビロコウ「ミリー(♀)」徹底紹介!好奇心旺盛で生け垣に登るおてんば娘?(※近日非公開予定) 上野動物園で暮らすメスのハシビロコウ「ミリー」。繁殖に向けて近く非公開になる予定(移動日は未定)なので、会えるうちに特徴を知っておきましょう。 国内のハシビロ… - ハトゥーウェ(オス)※繁殖のため近日非公開予定(移動日は延期・未定)
-
- 見分け方:足に黄色いリング2本。頭に対して嘴が比較的大きめ。
- 特徴: 上野で唯一のオス。地面よりも少し高いところに乗るクセがあるので、高い場所を探してみてください。
- 生年月日: 不明。2005年7月27日に上野動物園に来園(来園時は推定3-4歳)

ハトゥーウェ 
温室の中の巣の上で座り込むハトゥーウェ (撮影: 2026年5月) あわせて読みたい
ハシビロコウ「ハトゥーウェ(♂)」徹底紹介!立派なクチバシと大柄な体格が魅力の上野唯一の男… 上野動物園で唯一のオスのハシビロコウ「ハトゥーウェ」。立派なクチバシと大柄な体が目印で、繁殖に向けて近く非公開になる予定(移動日は未定)です。 国内のハシビロ…
観察をより楽しむための工夫
広い園内を効率よく、かつ濃厚に楽しむための2大ポイントです。
- ① 弁天門から西園へ直行!
-
ハシビロコウへ一直線へ行きたい方は、根津駅から池之端門、あるいは上野駅からなら弁天門なら坂道を避けてすぐ到達できます。ハシビロカートが導入されると移動しやすさも変わるのでしょうか、楽しみです。
- ② 14時頃の「給餌タイム」を狙え
-
普段「動かない」彼らが、野生の瞬発力を見せる貴重な瞬間。食事の時だけは、小池知事も認める「爆速」の動きを目撃できるかもしれません 。
- ③ハシビロカートを予約しよう
-
「アソビュー!」のサイトを経由して予約すると、新アトラクションのハシビロカートに乗って、「パンダのもり」の周囲を、スタッフさんの運転でぐるっと約4分かけて回る事ができます!
ショップ紹介:思い出を形に
上野動物園内のショップは二つありますが、特にハシビロコウ舎の近くのプチカメレオンで、ハシビロコウをモチーフにしたオリジナルグッズが多数販売されています。


なお、遠方の方はTokyo Zoo Shopでのネット通販も可能です。「鳥類」と検索すると、ハシビロコウグッズだらけになります
また、帰り際には上野公園内で販売されているハシビロコウ饅頭や、ハシビロコウのロゴのコーヒー屋さんSocial Good Roasters(上野駅構内)のハシビロコウブレンドも買われてはいかがでしょうか?


上野動物園の支援をされたい方へ
上野動物園には、飼育環境の改善などを支援できる「動物園サポーター」制度があります 。
実は、管理人は上野動物園のサポーターとして、ハシビロコウのために定期的に寄付をしています。特典のサポーターデイにも参加できて、より動物園を楽しむ事ができます!
特典のサポーターデイの様子もぜひこちらからご確認ください!

撮影のコツ:フェンス越しの上野は「ズームで網を消す」
上野のハシビロコウ舎は、フェンスや網越しの観察になります。茂みが多く、フェンスの奥に個体がいることもあるため、スマホで撮るとフェンスのほうにピントが合ってしまいがちです。
コツは、レンズを網の目にできるだけ近づけ、ハシビロコウの顔にピントを合わせてズームすること。望遠が強いほど、手前の網はぼけて目立たなくなります。管理人はNikon P950の鳥モードで、網の奥にいたアサンテを撮影しました。作例とスマホとの違いは、こちらのレビューで紹介しています。

最後に
「動かない鳥」として有名なハシビロコウですが、じっと眺めていると、時折見せるまばたきや、ゆっくりとしたお辞儀のような動きに、不思議と心が解きほぐされていくのを感じます。
都会の喧騒を忘れて、彼らと同じリズムでゆったりとした時間を過ごしてみるのはいかがでしょうか。ぜひ上野動物園に足を運んで、あなただけの「推し」を見つけてみてくださいね!
なお、東京圏であればしずか♀、じっと♂の2羽を飼育をしている千葉市動物公園もおすすめです!

あわせて読みたい:国内のハシビロコウ完全ガイド
他にもハシビロコウに会える場所を探してみませんか?日本全国の飼育施設を網羅した「国内のハシビロコウが見られる動物園リストはこちら」からチェック!












コメント